・自分の蔵書か、家族や知人の蔵書か
お客様が本を売ろうと思われる場合、大きく分けてふたつのパターンがあると思います。
それは、
①自分の持っている本を売る
②家族が残した本を売る
の二通りです。
・①の場合
①の場合は、基本的にご自分で買われた本がほとんどだと思います。
主に古本屋で買われていた方は、ある程度本の相場や買取事情に通じているかもしれないので、一番高く買ってくれそうな店を選ぶのがいいでしょう。
主に新刊書店で買われていた方は、古本屋に詳しくない方も多いかと思います。手前味噌ながら、このサイトにあるコラムを読んで頂いて、古本屋の買取事情の一端を知って頂ければありがたいです。
いずれにしても、本の内容についてはお客様が一番よくご存知かと思います。
なんといってもご自分で好きで買われていた本でしょうから。
「主に哲学や現代思想関係の本が、身長くらいの本棚1本分ほどあります」
「岩波文庫本が300冊くらいあります」
とか、
「昭和に刊行された世界文学全集が揃っています」
「昭和頃の美術全集があります」
等と言って頂ければ、現物を見なくてもある程度のお返事は出来ます。
(…ただ、後半の2例については、買取は難しいです。)
・②の場合
それに対して、②の場合はご自分で求められた本では無いので、「どんな本がありますか?」と言われてもなかなか説明しにくいかと思います。
この場合まず、そばに現物がある場合は何冊か書名を言っていただき、ざっくりとした量を教えて頂ければある程度推量することが出来ます。
我々はやはり商売なので、「良い本を出来ればたくさん仕入れたい」という気持ち、もっと明け透けに言ってしまえば、「儲けたい」という欲があります。
なので、いくつか書名をうかがって、そこそこの量があるとなれば、具体的な情報は少なくとも「これは他にも良い物がありそうだ」とか、逆に「これは買い取り出来る本は無いだろうな」ということがなんとなくわかります。俗っぽい表現をするなら、「匂う・匂わない」という感覚があるのです。
単純に量があるから良いというわけでは無く、「たくさん本がある」とお聞きしてお宅を訪ねると、確かにたくさん本はあるが買い取り出来る本はほとんど無いという場合も多々ありますし、量についても食い違いがある場合もあります。
(私は過去に「本棚2本分の本がある」というお話で伺ったところ、本が2冊だったという経験があります。こちらの聞き方が悪かったのだろうと反省しました。)
しかし、お電話等で本の概要が推し量れないという場合でも、「何かあるかもしれない」と思えば、「現物を見てみたい、良い本を仕入れられる可能性が少しでもあるなら逃したくない」と思うのが、積極的に買い取りをしている古本屋の本音なのです。
過去の実例でいえば、何軒かの古本屋に問い合わせたが電話口で断られたというお話で、私も内心「これは(失礼ながら)空振りかもしれないな」と思いつつ、何か「匂い」を感じて駄目元で伺ったところ、とても良い本がたくさんあったという経験が何度かあります。
電話でお互いの意思の疎通が上手く取れていない、お客様が捨てるつもりの物の中に良い物がある、お客様が買取対象になるとは思っていなかった資料的価値や美術的価値の高い物がある、などその原因は様々ですが、やはり実際に拝見しないとわからないことは多々あるので、出来るだけフットワークを軽くしたいとは日々思っております。
お話をうかがった上で、お客様の言外にある何かをこちらが感じ取ることが出来ればですが、古本屋とお客様双方にとって幸せな結果になる場合があります。
何はともあれ、一度お問い合わせ下さい。
梁山泊 買取専用ダイヤル 0120-29-6389
